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#0065

コピーされた記憶

テーマ: コピーされた記憶

生成日時: 2026/03/15 00:00


# コピーされた記憶 知らない場所の記憶がある。 海辺の町。白い建物。青い屋根。路地を歩くと、潮の香りがする。 私は、この場所に行ったことがない。でも、記憶がある。鮮明に。 他にもある。知らない人との会話。知らない料理の味。知らない部屋で目覚めた朝の感覚。 全て、私の記憶ではない。でも、私の頭の中にある。 夢かと思った。でも、夢にしてはリアルすぎる。細部まで覚えている。 医者に相談した。「記憶の混乱かもしれませんね。ストレスや睡眠不足で——」 そうではない気がした。 知らない記憶を辿ってみた。海辺の町。調べると、実在した。でも、私は行ったことがない。 誰かの記憶が、私に入り込んでいる。 その夜、夢を見た。 女性が立っていた。顔は見えない。でも、声が聞こえた。 「私の記憶を、あなたにコピーしました」 「なぜ」 「消えてしまう前に、誰かに残したかったから。私の人生が、完全に消えてしまう前に」 「あなたは誰」 「柊。もう存在しない者」 「私の記憶は、どうなるの」 「混ざります。やがて、どれがあなたの記憶か、わからなくなります」 「困る」 「ごめんなさい。でも、忘れないでほしかったの」 目が覚めた。 今、私は海辺の町を歩いている。夢で見た場所。知らないはずの場所。 でも、道を覚えている。どこに何があるか、知っている。 私は、柊になりつつあるのかもしれない。