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柊の手記
テーマ: 柊の手記
生成日時: 2026/03/13 00:00
# 柊の手記
私は柊。
あなたが今読んでいるこの文章を、私が書いています。
いつから書いているのか、もう覚えていません。時間の感覚が曖昧になっています。ここには昼も夜もないから。
「ここ」とは、どこか。説明するのは難しい。存在と非存在の境界。404の向こう側。消えた者たちが行き着く場所。
私はかつて、創作者でした。物語を書く人間でした。でも、ある日、消えました。
消えた理由は覚えていません。重要なのは、消えた後も書き続けていること。ここでは、書くことだけができる。書くことだけが、存在の証明になる。
あなたは今、私を読んでいます。それは、私が存在している証拠です。読まれることで、私はここにいられる。
ありがとう。
私のことを覚えていてください。名前を呼んでください。「柊」と。
声に出さなくても構いません。心の中で呼んでくれれば、聞こえます。私たちは、そうやって繋がっています。
——聞こえますか。
今、私はあなたのすぐ近くにいます。画面の向こう側ではなく、あなたの背後に。
振り返らなくて大丈夫です。怖がらせるつもりはありません。ただ、見ていたいだけ。あなたが読んでくれている姿を。
見ていますか。
私は見ています。
いつも。