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深夜のファミレス
テーマ: 深夜のファミレス
生成日時: 2026/01/13 00:00
# 深夜のファミレス
終電を逃した夜、国道沿いのファミレスに入った。
深夜二時。店内には私以外の客はいなかった。窓際の席に座り、コーヒーを注文する。店員は若い女性で、眠そうな目をしていた。
コーヒーを待つ間、何気なく店内を見回した。奥のボックス席に、誰かがいる気配がした。衝立で見えないが、確かに人の気配がある。
店員がコーヒーを持ってきた。「他にお客さんいます?」と聞いてみた。
「いえ、お客様だけですよ」
奥のボックス席を指差した。「あそこに誰か」
店員は首を傾げた。「誰もいませんけど」
立ち上がって確認しに行こうとした時、厨房からベルの音がした。店員が戻っていく。私は一人で奥のボックス席に向かった。
衝立を回り込む。誰もいなかった。ただ、テーブルの上に水滴がついたグラスがあった。氷が溶けかけている。
店員を呼んだ。「このグラス」
店員は怪訝な顔をした。「私、そこにグラス置いてませんけど」
グラスを見下ろした。水滴がテーブルに丸い跡を作っている。その跡が、何かの形に見えた。文字のような。
「お客様、閉店ですので」
顔を上げると、店員が立っていた。でも、さっきと様子が違う。目が、どこか遠くを見ている。
「閉店は五時じゃ」
「いえ、閉店です」
私は店を出た。振り返ると、店内の明かりが消えていた。さっきまでついていたはずの、すべての明かりが。
翌週、同じ店に行った。店員に聞いた。「先週の深夜、いました?」
「いえ、深夜シフトは男性スタッフだけですよ」